■雲南 イ泰洒の町へ 新平県戛洒鎮と大理
(4回目) その三







9日目 戛洒から大理へ




今日から 戛洒と別れて大理(古城です)へ向かいます。
戛洒から双柏を経て楚雄に行き、そこから高速バスで下関、大理古城の予定です。戛洒から 双柏までは1日1便、午前8時出発、楚雄までは1便、午後1:30の出発です。双柏から楚雄までのバスは何便もあるという事で午前8時のバスで双柏に向けて出発しました。運政招待所を定刻に出たのですが 戛洒の街の中で多くのお客さんを拾いバスの車内は満員です。花街節に参加された方もいたのでしょう。30分ほど遅れてやっと戛洒の市街を抜け水塘へ向かいます。水塘までは舗装されていて快適に進みました。

バスの座席は運政招待所で予め切符を買っておいたのですが 切符にはマイクロバスですが座席の指定がありました。私は指定された場所に座っていたのですが同行したTM氏が本来座る場所に現地の人が座っていて、TM氏は別の所に座っていました。するとそこへ本来座るべき人が座れないので こちらにクレームしてくるのですが、TM氏が本来座る席の人にその話が伝わりません。仕方がありませんのでそのクレームして来た人に頼んでどいてもらう事にしました。これはなんとか通じましたので やっとの事で本来の座席になりました。クレームした人は夫婦連れで奥さんの座席にTM氏が座ってしまっていたわけです。その後その奥さんは車酔いで随分苦しんでいました。

水塘から先は 全て砂利道ですが悪路というほどではなくゴトゴトと揺れながら現地の人を乗せたり降ろしたりしながら100Km以上を4時間半ぐらいで進みました。水塘から先は元江の流れに沿い30kmほど谷合いの道を進みます。途中で乗ってきた女性が混雑のせいかドアにはさまってしまって泣いてしまいました。私は前の方に座っていたので良く状況が掴めていなかったのですが なかなかバスが停まりませんでした。
同行のTM氏は昨夜又 アルコールを飲んだせいか座席に座って寝ています。

出発時には曇り空だったのが晴れて気温も上がり、マイクロバスの室内も熱くなってきました。外の景色も元江の雄大な眺めから支流の小さな川の流れとなり、周囲の山の高さもそれほどあれません。農家が時々 見える程度で10kmぐらいの間隔で集落があります。そこに暮らす人の姿も集落以外では見えずバスが1日2本しかないのも頷けます。
ポカポカした陽射しの中をバスは午後1時過ぎに 突然現れた双柏の街に入りました。ここも雰囲気は戛洒と近く、賓館もあるのですが戛洒とそれほど代わりばえしない建物でした。それでもバス站にバスが入って見ると何台ものバスが待機していて楚雄行きのバスは15分置きにでていて交通の便は極めて良いものでした。ここで楚雄行きのバスのチケットを購入してバスに乗り込みますと、定員の1/3のお客しかいないのにも関わらず定時にバスは出発し楚雄までの舗装道路を進みました。

バスは松林の中をかなりの平均速度 多分40-50km/hは出ていると思われるスピードで 進み、段々と松林が少なくなってきます。雲南の赤土が直接表土となり、地肌には雑草がその表土を全部覆い隠せず、栄養分の乏しさを感じました。また赤土が直接見えていますので雨による浸食も大きく、小さな黄土高原という感じも受けました。

それでも 道路の周囲には丁度 菜の花が満開で所どころ 黄色の絨毯となっていてそういった赤茶けた表土の寂しさを感じさせない所もありました。

バスは段々と標高を下げ2時少し過ぎに楚雄の街に到着です。楚雄は昆明と大理下関との中間にあり、どちらにも高速道路で2,3時間で行く事が出来ます。バスは古いバス站に到着したのですが こちらは高速バスの発着が無いので楚雄総站に向かいました。ここで大理下関行きの午後3時半のチケットを購入しました。バスの出発まで時間があったので昼食を済ませていましたら、高速バスは昆明からこの総站にやってくるのではなくて、楚雄の高速道路のパーキングに停まるのでそこまで車で私たちは行くのだという事が判りました。3時半に楚雄汽車総站を出て高速のパーキングで待っていますとボルボがやってきました。ここで楚雄で降りる人が私たちが乗ってきた車に乗り、私達がボルボで下関に出発です。

バスの中は極めて快適でした。ミネラルウォーターを貰ってから快適なので眠ってしまいましたら、あっと言う間に下関の街に到着です。下関の街につくと天気がとても悪くなっていて雨と冷たさで4路のバスに乗る元気が無くなってしまいました。タクシーを停めて30元という事で大理古城へ向かいます。

タクシーは大理古城のメインストリートには入れないという事ですぐ脇に停まり私たちは金花飯店へ。ここは大理賓館の次に古いのだそうで2つ星、一泊190元/部屋でした。同行したTM氏は、気温の変化に耐えられず、風邪を引いたという事ですぐ寝てしまいました。
金花飯店の部屋はなかなか良くて温水も出て1週間ぶりのお風呂に入る事が出来ました。

私は金花飯店から一つ西の通りの菊屋に行ったのですが 経営者の姉妹が私の事を覚えていてくれました。店内に日本人の若い人がいるのを確認して就寝







10日目 大理古城 ジ海からワセへ




朝 TM氏は風邪が酷いという事で1日 金花飯店にいるという事になり、近所のレストランは英語が通じるからと言い残して私は菊屋に向かいました。
菊屋に行きますと 丁度 ジ海の対岸にある控色(ワセ)のマーケットへ行く時間という事に気が付き申し込みました。20元
菊屋では何人かの日本人の若い人がいてその人と共に、迎えのバスにのり古城北門を通りジ海の船着き場まで行きました。ここで小さな観光船に乗り、一時間ほどジ海を横断してワセの港に到着です。この船の中で 瀘沽湖の里格島で摩梭人の一般家庭で30日間も暮らしたという青年に会いました。摩梭人とは寧ランで知り合ったそうで 羨ましい限りですが私でしたら 多分体が持たないでしょう。彼もかなり摩梭人と同じように肌が紫外線で焼けていて、お世話になった家庭の人と野良仕事も一緒にしたという事を聞きました。

ワセの港に隣接しているマーケットは町の市という感じでいろいろなものが売られています。ただ特段 変わったものがあるわけではありませんでした。1時間ほどうろうろして船に戻り 再度 ジ海を渡り同じ車に乗って2時半には菊屋に戻りました。

昼御飯は瀘沽湖へ行った青年と共に北門近くのレストランにて。やはりこういった観光地のレストランは戛洒に較べて値段も高く2−3倍ぐらいはするようです。この後、名物の黄メン鶏(メンは門構えに心です)、午後からは その瀘沽湖へ行った青年とホテルの私の部屋で雑談をして過ごしてしまいました。夕食は菊屋で砂過魚でした。菊屋は他の店よりも安いようです。







11日目 大理1日游




天候も雨がポツリポツリ程度に良くなり気温もそれほど下がらないようなのでTM氏と共に大理1日游のツアーに参加しました。140元です。8,9人ほどのツアーで二招の前の旅行社で待つと菊屋の前まで連れていかれそこからワンボックスカーで出発です。
まず大理古城の南門から更に南に新しく出来た「門」に行きました。この門が大理古城の中で一番大きいようです。大理古城ではこの門を含めて現在 4つの門が出来ていました。その後 南門へ、ここでは門の上に乗らずに記念撮影のみ。そして三塔寺へ。ここの後ろには2つほど大きな建物が出来ていて、鐘楼に登ってみました。ここからですと、三塔寺の三塔とジ海が見えます。残念ながら天気か良くなく、今年の雲南の異常気象を感じました。1時間ほど滞在して周城へ。

周城はまず お土産品売場に連れて行かれました。お土産は買わないつもりでしたが、 家族と、昆明の愛尼山庄の小姐にと思い、水晶のネックレスを購入100元、艶消し処理がされていてなかなかシックでした。このお土産品売場には中国の観光客向けの典型的なものでしたが、店の入口に畳2畳ほどの雲南省の鉱物資源が一目で判る地図が貼ってあって上部には「秘密」の文字がありました。私はこの地図が普通の記念品よりも遥に意味があるように思いました。

ここから蝴蝶泉へ向かいます。ここはパック旅行でも来ますので、割愛します。1時間ほど観光をして蝴蝶泉の駐車場の隣のレストランで昼食です。ここの昼食は1日游に入っているのですが、なかなかの味とボリュームでした。満足
駐車場でお土産の藍染を購入、そしてジ海の船着き場へ向かいます。船着き場には大形の観光船が2隻ほど停まっていて私たちは 一番大きな杜鵑号です。

この船はジ海の北から南の下関へ向かって進むようです。船が出航してすぐに東岸近くにある南詔風情島へ30分ほど寄りました。ここは4つ星のリゾートホテルがありました。
ここからは船内で 白族の踊りと三道茶です。約30分、これに関しては1997/12の私の 旅行記をご覧下さい。全く同じです。
ガイドブックによるとこういった観光船はジ海の中のいくつかの島に寄るという事だったのですがこの杜鵑号は終点の下関までどこにも停まらず進んでしまいました。がっかり

5時頃に下関に到着し再度ワンボックスカーに乗って2招の庭に到着です。夜は菊屋に行く予定でしたが 杜鵑号で風に吹かれたのか、熱が出てきて早めに寝てしまいました。







12日目 大理古城 中和寺へ




大理では一度 蒼山からジ海を眺めてみたい。中和寺に行ってみたいという希望がありましたので 中和寺までのリフトのチケットを購入しました。リフトの站まではチケットを購入した旅行社から車で送ってもらったのですが帰りは自力で帰ってくるようです。35元

このリフトは大理古城の三月街の通りを少し登った所にあり、所要25分。リフトですので雨ではたまりません。薄曇りの中を登っていきました。下は松林でそのお墓の上をリフトで通過しているようです。蒼山中腹の中和寺に到着しましたがお寺は小さく、大理古城の眺めもあまり良くなく、30分ほどで退散、帰りのリフトも寒く戛洒の陽射しが忘れられませんでした。
それでも大理古城の4つの門が見え、4角になった街の外形が見えてました。

リフト乗り場からは馬車で古城から西駅まで移動、4招の前を通ってホテルへ

午後からは古城のメインストリートを歩いてみました。南門まで行き、登ってみましたが以前より整備されていました。キレイでした。南門の下で椅子に腰掛けていましたら、山東省の男性がやってきて拍子木(竹でした)を鳴らしながら何かを唄っていました。
インスタントカメラで彼を撮ってから10元ほど渡しましたら とても喜んでくれました。ただの物乞いとは違ってそれなりに納得出来るものです。雑技の一つだと思います







13日目 昆明へ




朝食は菊屋にて ここで私たちと同じバスで昆明に帰る女性に会いました。
大理古城から昆明行きの高速バスは4本ほどあり、その中で大形で一番出発時間の早い 9:30の大宇のバスチケットを購入して旅行会社の前で待っていますと西駅まで歩いて案内してくれました。菊屋で会った女性はまだ切符を買っていないとの事で焦っていたようです。 西駅で大宇のバスを待ってもなかなかやってきません。結局 乗客は4人だけという事でワンボックスカーで下関に行きそこから下関−昆明の高速バスに乗る事になってしまいました。4人は下関で午前10時半のボルボに乗って出発です。快適なバスで午後0時過ぎに楚雄の来るときに乗ったパーキングに入り、昼の休憩です。以前はバス料金の中に昼食代も入っていたようですが今は入っていません。ここで菊屋であった女性と共に昼食です。

下関と楚雄の間は自動車専用道のようで平均時速100kmぐらいですが、楚雄から昆明までは一般道で平均時速は40kmぐらいの感じでした。それでも午後2時半には昆明火車駅前のバスターミナルに到着しました。

ホテルは民族村やいつもの愛尼山庄に便利なように真池路(真はサンズイあり)にあるホテルで、2つ星申請中だったようです。
チェックイン後、タクシーで雲南民族出版社へ行き、少数民族関係の本を購入しました。ただ地図類は全く無し。その後、近日公園まで行き百貨店へ。
ホテルへ一端戻ってから夕食は愛尼山庄へ。今はここもそれほど混んでいないようで大理、昆明のホテルも予約無しで簡単です。いつもの小姐と再会して聞いてみますと既に今月、家がある西双版納へ帰ってきたそうです。TM氏は愛尼の小姐の按摩に満足していたようです。私は今まで腰から上の按摩の必要性を感じた事が無いのでいつも見ているだけです。








14日目 昆明




ホテルで朝食後は金殿へ、もう昆明の大部分に行ってしまったので迷ったのですがまだ行っていない金殿に行くことにしました。去年の園芸博の会場の隣で、丘の上でした。本殿は全銅製で20トンほどあるそうです。この金殿と奥の植物園などが一緒になっています。熱帯植物、サボテンなどが広い施設の中にあり、一回りすると1日かかりそうです。ここの施設の手入れはなかなか良くて芝生などは綺麗で中国の雑然としたイメージを忘れてしまいます。個人的には昆明一の落ち着きがあると思います。ここで半日を潰して近日公園まで戻り、清真料理のレストランで朝食です。シシカバブーを食べたかったのですが無いとの事。残念。

ここから夕食まで各自で行動し、雲南博物館にて落ち合う約束をして別れました。私は瀘沽湖までの寝台バスについて調べる為に公共汽車に乗ってバスの西站へ向かいました。公共汽車は西站前で停まるものが無くかなり歩いてやっと探し出しました。西站はかなり老朽化していて かなりボロという雰囲気です。瀘沽湖への寝台バスは無く、寧ランまでの寝台バスがあり午後4時出発で現地午前11時頃着だそうです。バスの中に入ってみましたが中国製のバスですが綺麗でした。

この西站は道路の反対側に新しい場所があってそちらへ移動するようでそちらには全時刻表が出ていました。

タクシーで雲南博物館へ行き3度目にしてやっと館内を見る事が出来ましたが、しかし見るモノはほとんどありません。少数民族関係も生活用具が説明もなく並んでいるだけで、25少数民族の写真が並んでいるだけという雰囲気です。そしてかなりのスペースがお土産もの売場となっていて ほとんど参観する意味は無いのではないかと思います。これなら雲南民族村の隣にある民族博物館の方がずっと良いと思います。

民族博物館から動物園近くの北京ダックのお店「全聚徳」昆明支店(昆明小菜園111号 電話 5153330)へ ここでTM氏と共に北京ダックの夕食です。ここもお客さんが激減しており、しかも1階が工事中で2階で食事となりました。









15日目 日本へ




日本へのJASは午後3時55発ですので2時に空港へ行けば間に合いますので午前中は空いています。先ず北京路のキャノンの専門店まで行き、そこでTM氏と別れました。彼は本屋さんへ行くようです。私はその後 昆明の動物園に行き桜を見る事にしました。
昆明の桜は濃い桃色で花びらも何重に重なりまるでボタン桜のようです。丁度 満開を少し過ぎた辺りでしたが昆明の人も大勢 やってきていました。この昆明動物園は円通寺の北側に隣接しています。
その後 近日公園の百貨店に行き、カメラを見ていました。

午後0時にホテルをチェックアウトしTM氏と共に空港へ、空港ビルで高い昼食を食べて入国審査へ。今度は全く問題も無くスムーズに出国出来、以後何事も無く予定どうり羽田まで戻ってきました。午前1時過ぎに無事 家に到着。








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