ちょっと変わったビデオカメラ? 



 画質指向ではなく感度優先のビデオカメラの紹介です。

 海外旅行でのビデオ撮影でいかに良い画質で記録出来るかを目標にここに書いてきましたが、ちょっと違った視点でビデオカメラを購入しましたので紹介します。
中国での撮影で大きな問題になるのは照明が無く暗い撮影が多いのでビデオライトが必要なケースが多かったり、その為にバッテリーが多く必要だったりします。また長時間の撮影には同じようにバッテリーが多く必要です。そういった撮影に適したビデオカメラはないかと探していましたが、最適ではないのですがそういった用途にも一応使えるモデルがありました。

それはSONYのCCD-TR280PKというノーマルの8ミリビデオカメラです。このカメラは液晶の大きなパネルも無く、手振れ防止装置も無く、解像度の低い普通の8ミリビデオカメラですが、感度が2ルクスと肉眼の感度とかなり近いものがあります。又SONYのDCR-VX1000の電池で7−8時間の使用が可能という事で画質は満足出来そうにないのですが10ルクス以下の低照度の環境ではいくら3CCDのDVカメラでも撮影不能ですし10-100ルクス程度の環境では画質云々の映像は撮れません。
そういった低照度の環境でもこのCCD-TR280PKでは、そこそこの映像が撮れます。特に10ルクス以下の環境では肉眼でも色がはっきり識別出来ませんが、このカメラでは肉眼以上に識別出来ました。
肉眼の感度は今までの経験ですと1ルクス程度のようです。ただ肉眼の場合、暗い環境に長時間いると目が暗さに適応しそれよりもずっと感度が高くなりますので、そういった状態ではとても比較出来なくなります。

又2ルクス以下の環境では「ナイトショット」という機能で赤外線の発光ダイオードを点灯させ、更にカメラのCCD前面にあるフィルターを換え赤外線を通過させて赤外線ビデオカメラとする機能です。この状態にすると ほとんどモノクロ映像ですが、真っ暗な状態でも数メートルの距離でしたらはっきりと撮影する事が出来ます。ただ残念ながら、点灯させる発光ダイオードは肉眼でも点灯しているのが見えてしまいますので、隠し撮りには難があります。

撮影時間ですが8ミリビデオは最大3時間のテープがありますが、更にこのカメラにはLPモードという半分の速度で撮影する事が出来ますから最大6時間の撮影が可能です。その分、画質は低下します。そしてその6時間以上の撮影が可能な消費電力の少なさで、一番大きな電池を取り付けると12時間の撮影が可能だそうです。NP-F5*0の電池で4時間、NP-F7*0の電池で7−8時間の撮影が可能ですので携帯する電池も少なくて良いと思います。

画質ですがCCDが1/4インチですが思ったよりは良く、色乗りもかなりあり、多めと思われるノイズリダクションがかかっていて以前の8ミリに較べると安心して見ていられます。又、「XR」機能という事でマイクロホンからの音量が小さい時は解像度がノーマル8ミリより増し、水平解像度280本となります。実際に見た感じでも昔のHi8程度の解像度という印象です。

残念ながら感度が高い事やいろいろな長所があるのですがCCD-TRV95,85,45と共にモデルチェンジとなり今後どうなるかわかりません。多分 入門機という事で残るのではないかと思うのですが 個性あるモデルが続く事を願います。

ちなみに そういった理由からか私は近所のホームセンターで税込みで5万円以下で購入しました。このモデルは始めからアクセサリーキットとショルダーケースが同梱となっていますので出費はこれだけです。

その後、1999年2月に池上の業務用カメラHC-D45を購入しました。このカメラの感度は1ルクスぐらいで、この8ミリのカメラとスペックとしては近いものがありますが、実際は低照度時の色の乗りは大きな差があります。HC-D45ですと肉眼では色がわからない被写体でもはっきりと色を識別出来ます。この時、TR280PKでは全く色が付きません。モノクロビデオカメラと同じです。

1999/02/23


戻る