■三峡下り (2回目)

その五








10日目 岳陽




城稜(石几)の港は雨で下船した多くの人は岳陽行きのバスに乗り込んでいますが、相当混雑しています。そろそろ旅の疲れも出てきましたのでタクシーで岳陽市内に向かいます。十数Km30元。


岳陽 城稜(石几)




雨の中を20分ほどで岳陽の市内に到着します。取りあえず、タクシーの運転手にホテルの情報を聞き、岳陽賓館に到着しました。ここで表示されていた280元/室を7割引に値切って宿泊する事にしました。取りあえず荷物を部屋に入れて岳陽賓館のすぐ北側にある岳陽楼に行ってみました。武漢の黄鶴楼のコンクリート作りと較べて建物に趣があり、それほど広くない敷地が洞庭湖に向けて開けています。ここで小雨の降る中を1時間ほどウロウロしていました。ただ岳陽楼に登るには40元ほど掛かりました。この頃、観光地の庭園などの入場費が高く感じられます。


岳陽楼




岳陽楼から洞庭湖




お昼は岳陽賓館近くの回族の食堂です。自転車のスポークに羊肉を刺したものが美味しく一人で10本ほど食べてしまいました。経営している方はやはり西方の人で中国語でない言葉が店内に飛び交っていました。ここでチェキを取り出して女の子を撮影していましたら お爺さんがそのカメラを1000元で売って欲しいと言い出したのですが 生憎フィルム?が日本でしか売られていないので売るわけにはいきません。(チェキ自体は蘇州で作られているそうです)


清真食堂




明日は武漢へ移動の予定ですが 同行したTさんが船に飽きてしまったようで、武漢まで列車で行こうという事になりました。そこで岳陽駅まで行ってチケットを探したのですが硬座までもありませんでした。ホテルに戻ってホテル内の旅行社で聞いてみますと硬座ならあるとの事、3時間弱ですので硬座で行くことにしました。


岳陽賓館 客室




午後からは小雨の中、ホテル近くを徘徊していましたが良く覚えていません。ホテルの近くで夕食を済ませ すぐ寝てしまいました。今回の旅行は町であまりウロウロせず 食べて、寝て オシマイです。






11日目 岳陽から武漢へ






岳陽ではあまり観光地は無いと思うのですが 私が知っている唯一のお土産「君山銀針茶」の産地の君山という島があるはずです。ここ岳陽から洞庭湖の水が少なければ道路で、多ければ船で行けるはずと聞いてもらった所、ホテルのすぐ近くから観光用の船が出ています。早速、出かけてグループツアーのお客さんと一緒に君山に向かいました。30分ほどして洞庭湖を進み、君山に到着です。この島はお茶が沢山あるのかと思っていたのですが茶園は少しばかりで 観光地としての要素の方が多く、グループツアーのガイドさんに勝手についていき、2時間程島をぐるっと回ります。お寺や、展望台、君山銀針茶のお土産物や等 ちょっとした観光地です。


君山 柳毅井




君山 銀針茶基地




君山 湘妃祠前より洞庭湖




昼過ぎに君山から帰り昼食、百貨店に行き、増えた荷物を入れる為のツースケースを物色し、203元で深セン製のスーツケースを購入(プラスチック製の安物でした)。
商業ビルの裏手の雑貨の露天を歩いてみましたが 相当の数の露天があり1Kmほどの距離にずっと並んでいました。私が今まで中国で見た最大の露天どうりです。


雑貨通り




汽車は18:20ですので早めの夕食で昨日の昼食の回族の食堂へ嫌がるTさんと共に再度行きました。そこからタクシーで汽車駅まで、今まで硬座は乗った事が無かったのでさぞ大変だろうと予想していたのですが予想にたがわず、乗り込んでみますと無座の人もいて、自分の座席につくまで5分ぐらい、すでにそこには座っている人が既にいてその人にどいてもらい、荷物を整理して座るまで10分は掛かります。
周りを見回すと北京へ遊びに行く三人組の男女、北京で雑草の研究をしている女性でこちらへ雑草の採取にきている人などがいました。


岳陽火車站




北京行き特快 硬座




岳陽には9時過ぎに到着、ここでは昆明のTさんが旅行会社にいろいろと頼んでいるようで出迎えがあって タクシーで長海大飯店へ。ここは3年前にも訪れた所です。以前より綺麗になっているようです。この長海大飯店へ行く途中 タクシーの運転手の話ですと6月下旬、空から光りが降ってきて立木700本が切られてしまったそうです。地元の人の話では人間の仕業とは思えないのでUFOの仕業ではないかというウワサが流れているそうです。









12日目 武漢から広州へ







武漢 右は長江(雨)




まだ寝ているTさんを残して 雨の中を町中に出てみました。丁度日曜日だったせいかあまり人出はありませんが、開いている小吃の店で麺の朝食、1.2元
帰りに建物の中にある市場に寄ってホテルへ戻ります。

今日は昨日のタクシーに1日 観光をお願いしてあります(280元)さてどこに行くのでしょう。
まず 東湖公園内にある毛沢東の別荘へ向かいます。ここは2,3年前に一般公開されたそうで私も以前TVでここの別荘で洞庭湖で捕れる 「武昌魚を毛沢東が好んで食べた」 というのを見ていました。今回の旅では3回ほど武昌魚を食べましたが白身で、淡水魚の生臭さがなく鯉などよりも美味しい魚でした。
別荘はまだ現役で使われているようで会議室の方は実際に何かの会議が行われていて入れませんでした。裏の居住部分は見学が出来、毛沢東と江青の居室を見ることが出来ました。


毛沢東別荘 会議室




毛沢東別荘 事務室




毛沢東別荘 ベット




その後、東湖公園近くの湖北省博物館へ。雨の日はこういった建物の方が濡れなくて良いと思います。館内は総合的な展示ではなく、湖北省北部の貴族の大形の墓から出土したものを展示しています。こういった物にあまり興味が無いので貴族の名前等は控えて来ませんでした。大体30分で終わってしまいます。

更にその後 東湖公園を一回りです。地図で見てもかなり大きな湖ですので車で一回りするのにも1時間ほど掛かるようです。そして パソコンショップを見たいという私の希望で武漢電脳城へ。ここは武漢測絵大学の隣にあり100軒ほどのパソコンショップが集まっています。中を見て歩くと部品屋さんの集まりという感じで、在庫はあまり持っていないようです。価格は日本より気持ち安いようです。ただソフトウエアが少なく、windows98自体を見たのは1店だけです。メーカー製の完成品はほとんど見かけませんでした。ショップ自身が組み立てて売っているようです。4000元でCRT付きのデスクトップ一式が購入可能です。

1時過ぎにやっと黄鶴楼の下の駐車場に到着、ここで運転手が昼食の為に駐車場隣の地下のレストランに連れて行ったのですが 閉鎖感と隣の電子ゲームマシンの騒音で頭が変になりそうでご遠慮しました。極普通のレストランを見つけ昼食。

雨もかなり降っているので私はこのレストランで待つ事に、Tさんだけが雨の中を黄鶴楼に出かけました。その待つ間、運転手と筆談です。何故かこういうケースでは中国人と日本人の収入報告会となってしまいます。ここで中国の経済的目安「小康」の話題になり、以前Tさんが3000元/月と言っていたのですが ここでは1万元/月なんだそうで、かなり目標額が異なるようです。1万元=15万円ですからもう日本とそれほど変わりません。いよいよ中国の時代がくるのでしょうか?

雨の中を黄鶴楼からTさんが戻り、長江大橋を越え、帰元禅寺に寄ります。前回も参観したのですが今回は自由に参観出来、思ったより多くの建物がありました。


帰元禅寺




その後、武漢から広州へ向かう為に武漢駅(漢口)へ向かいます。駅で濡れた傘を乾かしている内に列車が入り広州行き軟臥(57次)に乗り込みました。列車の中は何故かまだシーツの交換をしていて一瞬嫌な予想をしたのですが、その予想は次の日には当たりました。定刻に列車は武漢の駅を出ました。軟臥は1両ですが 1/3程度は空いています。隣の3両の硬臥は満員です。この列車の所要時間は14時間ほどですが 昆明−重慶間の300元弱に較べ高く380元ほどします。そのせいか車両は昆明−重慶間のものよりずっと綺麗です。

夕食は食堂車でまた武昌魚でした。広州へ


漢口站




広州へ 軟臥




黄鶴楼 車内から










13日目 広州へ 帰国






57次特快はどうも遅れているらしく2時間遅れというアナウンスがあり、2時間なら 14:50の広州発成田行きの飛行機に間に合うと思っていたのですが段々と遅れが酷くなり広東省の熱帯的な風景を見ながら心配していました。広州の白雲飛行場の近くまでくると遅れも4時間近くなり、Tさんも心配してくれて、列車長に掛け合って 列車が止まったらそこで降ろしてくれるように話をつけてくれました。しかしこういう時に限ってノロノロ運転で走ってはいるのですが停車せず、結局広州火車駅に到着してしまいました。


広州に向けて




広州では 昆明行きのチケットを手配してくれた旅行会社の人が出迎えてくれているはずですが、すぐにタクシーに乗って白雲飛行場へ、15分で到着しました。するとまだ入口が開いておらず、1時間半前からのチェックインという事で間に合いました。一安心。

ここでTさんにお礼を言って別れとなります。彼は広州の旅行会社の人と接待で一日広州に留まり、次の日に昆明に戻るそうです。彼も今回の国内旅行で昆明以外の土地を旅し、貴重な体験となったと思います。三峡の豊都から巫山までのトラブルは相当応えたようです。あのトラブルを考えると雲南のボーッとした旅行が懐かしく 次は雲南にしようと思います。


広州白雲飛行場




白雲飛行場では日本のパックツアーの方がいらしたのですがやはり昆明の花博に行かれたとの事、感想を訪ねたのですが「行ってみなければ判らないよ」との返事ばかりで 誰一人「良かった」という方はいませんでした。やはり物産展なのでしょうか?
4時間ほどで成田に到着 当分 成田−広州−昆明というコースになると思います。このコースの方が 羽田−関空−昆明よりも費用が安いようです。



JAS機内








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