「天地楽舞」各巻内容

中国五十五小数民族民間伝統芸能大系




 天地楽舞撮影データ  −第1期−18巻 
巻数 民族名 民族紹介 撮影内容 撮影年月
ラフ族(拉祐*)
 *祐の右は古
雲南省南西国境付近、瀾滄江岸の山岳地帯に居住。人口約41万人、ミャンマー、タイなど広い地域に分布する。対歌や芦笙舞がさかん 1,コタ節(ラフ族の新年行事)の芸能 2,おおみそかの行事、3,迎新水の行事 4,古歌 5,芦笙舞 6,農耕初の儀礼 1993/1-2
ジノー族(基諾) 雲南省シーサンパンナ地域に集中的に居住。人口約18,000人。1979年55番目の小数民族として認定される。洪水神話が伝承されている。 1,創世神話アムヒョップ 2,縦笛ベトー 3,縦笛ベツー 4,縦笛ヨーツ 5,情歌バックル 6,子守歌 7,子供に躾を教える歌 8,木の葉の笛アパ 9,竹筒楽器チコの製作と演奏 10,ティモクーの祭 11,新築祝いと芸能 1993/1-2
リス族(にんべんに栗に似た文字を2つ) 雲南省西北部怒江岸の山地に住み、人口約57万人、タイ、ミャンマーにも多い、弦楽器ダビヤや口琴などを用いた歌と踊りが盛ん。 1,創世神話 2,田植えの歌 3,口琴ツツの演奏 4,婚礼の贈り物の不満をなだめる歌 5,チェウォの踊り 6,ワケの踊り 7,ニパによる民間治療の歌と踊り 1993/5-6
ヌー族(怒) 雲南省西北部怒江地域の海抜3000メートルの高地に住む。人口約27,000人、19世紀末からキリスト教の布教が始まり、現在も信者が多い。 1,情歌ティーロンニ 2,縦笛ピリの製作と演奏 3,キリスト教の賛美歌 4,情歌チョンピーニーテ 5,イーグースによる民間治療 6,ダビヤの踊り 7,口琴ジュベ 8,ニワトリの踊り 9,ガの踊り 10,牧歌 1993/5-6
トールン族(独龍) 雲南省西北の最深部、4000メートルを越える山地に住む。人口の最も少ない民族の一つで約5800人。女性の顔面入れ墨の身体装飾が見られる。 1,創世神話 2,カンディン地方の情歌アツァンチョン 3,河渡りの歌コンキンケン・メンジュ 4,情歌アツァンチョン 5,英雄レメイの歌 6,狩猟の歌 7,コンムタン地方のアツァンチョン 8,セザムソンの歌 9,労働生産の歌 10,創世神話「洪水とムクムダムの歌」 11,口琴マンゴーの演奏 12,カチャン・プル(新年の踊り) 13,チベット族から伝わった踊り 14,ヌー族から伝わった踊り 1993/5-6
イ族(彝) 四川・雲南を中心に広く分布し、人口は約650万人。武勇を尊ぶことで知られる。独自の文字を有し、祭祀や治療を行うシャーマンが存在する。 1,口琴リングーの演奏 2,弦楽器エオの演奏 3,婚礼の歌 4,吹奏楽器マープの演奏 5,ピモによる厄払いの儀式 6,横笛ドァアの演奏 7,火把(たいまつ祭)競馬・闘羊、夜のたいまつ祭 1993/7-9
プミ族(普米) 雲南省西北部を中心に約29,000人がいる。チベット高原を故郷とし、13世紀頃から南下し現在の地に定住した。 1,創世神話 2,死者供養の儀式 3,古歌バザギリ 1993/7-9
ナシ族(納西) 雲南省を中心に四川・チベットにも分布。人口約27万人。トンパ教を信仰し、納西古楽を伝承するなど独自の文化電灯を有する。 1,納西古楽「清河」「清河老人」「到夏来」 2,トンパ(シャーマン)の踊り 3,トンパによる創世神話 4,ルバの踊り 5,ナシ族の結婚式 1993/7-9
ペー族(白) 雲南省大理を中心に人口約160万人。古来王朝が栄えた地域。建築技術に優れ大理三塔は有名。守護神「本主」の信仰にまつわる芸能が盛ん。 1,三弦の演奏 2,鴻雁帯書(ペー族調の対歌) 3,覇王鞭の踊り 4,雲南地方劇「三下河東」 5,ラオサンリンの祭(蓮池会の祈り歌、覇王鞭の踊り、大本曲、リード笛ソナの演奏) 1993/7-9
ハニ族(哈尼) 雲南省南部に居住し、人口約125万人。雨量豊富な亜熱帯地域で、有名なプーアル茶を産する他、段々畑で稲作を行う。 1,情歌ヤムコ 2,稲作作りの歌アホホ 3,木の葉の笛ピパポ 4,短鼓パンキンパンの踊り 5,創世神話 6,スニャン踊り 7,情歌対唱 8,口琴ジャーウェイの演奏 9,横笛レートの演奏 1993/11-12
10 プーラン族(布朗) 雲南省シーサンパンナ地域に住み、人口約82,000人、長い間タイ族と混居してきたためか小乗仏教の信徒が多く、共通する楽器を用いる。 1,情歌カムラ 2,12か月の歌ムタナ 3,仏教寺院の読経 4,短鼓バンキンパンの踊り 5,長鼓バンキンランの踊り 6,踊り歌ツァイツン 7,対歌スウェイ 8,ローソクの踊り 9,魔除けの踊り 1993/11-12
11 ワ族(にんべんに瓦) 雲南省西南国境地帯に居住し、人口約35万人、ミャンマーにも同胞がいる。今は途絶えたが、首狩りの伝統がありそれに伴う木鼓の踊りと歌が伝承される。 労働の歌ツァオ・ケン・ルン・ティン 2,機織りの歌 3,子守歌 4,柴狩りの歌イン・ツァオ・キー・クン 5,弦楽器スツンの演奏 6,創世神話スカンリ 7,木鼓運びの儀式 8,木鼓を迎える歌と踊り 1993/11-12
12 ユーグ族(裕固) 甘粛省南部に集中的に居住し、人口約12,000人、中央アジアのウィグル族と近親関係にあるとされるがチベット仏教を信仰する。 1,叙事歌シーツーハーツー(民族移動の歌) 2,若者をしつける歌 3,叙事歌サラマケ 4,チベット仏教の儀礼 5,牧歌 6,婚礼の歌 7,叙事歌「黄黛深」 1994/3-4
回族 寧夏回族自治区をはじめほぼ中国全土に分布。人口約860万人、唐の時代に移住したアラビア人、ペルシャ人が源流、イスラム教徒 1,礼拝の呼びかけ(老王寺) 2,イスラム教の礼拝 3,ホアル「河州大令」「河州三令」「河州二令」 4,四弦の伴奏によるホアル「河州二令」 5,打調 6,宴会歌 1994/3-4
13 トゥー族(土) 青海省東北部に居住し、人口約19万人、モンゴル語系の言語を話しチベット仏教を信仰する。ホアルなど民歌の伝統を有する。 1,アンショ踊り 2,敬酒歌 3,婚礼歌ジェンジャマセ 4,葬式の歌ドティナ 5,ホアル「ガリンシュ令」「バンハイタ令」「ガリンシュ令」 1994/3-4
サラール族(撒拉) 青海省の東部と甘粛省の一部に分布、人口約87,000人、祖先は中央アジアから移住したと言われ、敬虔なイスラム教徒である。 1,礼拝の呼びかけバンケ(木場寺) 2,イスラム教の礼拝 3,アリマの歌 4,情歌ユル「パシクリュリュ」 5,ラクダ舞 6,アジュズの歌 7,礼拝の呼びかけ(張(乃+小)大寺) 8,土笛ザホーの製作と演奏 9,開斎節の礼拝 1994/3-4
14 トンシャン族(東郷) 甘粛省南部に主として居住し、人口約37万人、モンゴル系の言語を話し、イスラム教を信仰する。古くから農業に従事してきた。 1,ホアル「東郷二令」 2,脱穀の作業歌リュリュ 3,ホアル「東郷三令」 4,吹奏楽器ミミの演奏 5,地突きの作業歌タンヌドゥー 6,打調 7,宴会歌(数え歌) 8,宴会の歌と踊り 9,ホアル「白牡丹令」 1994/3-4
ボウナン族(保安) 甘粛省南部に居住し、人口約11,000人。言語はモンゴル語系、宗教はイスラム教、製刀技術に優れていることで知られる。民謡が豊富。 1,ホアル 2,ホアル「保安令」 3,ホアル 4,宴会歌 5,木を曳くときの掛け声歌 6,保安小調 1994/3-4
15 モンゴル族(蒙古) 内蒙古自治区を中心に広く分布、人口約480万人。16世紀に導入されたチベット仏教とシャーマニズムが併存する。遊牧は減少している。 ブリヤート・モンゴル人の歌=1,情歌「私の心の中の人」 2,娘が嫁に行くときの歌「チャラハイ川」 3,両親を想う歌「アンルクル」
パラク・モンゴル人の歌と踊り=4,放牧の歌 5,「母が子供を捨てるのはなぜ」 6,オルティンドー「永遠の太陽」 7,オルティンドー「自然の歌」 8,情歌「果てしなく広い草原」 9,敬酒歌 10,アンダイ踊り 11,箸踊り 12,即興の踊り 13,三弦独奏「センチドーマ」 14,オルティンドー「ナツメ色の馬」 15,馬頭琴独奏「孤独なラクダ」 16,オルティンドー「別れの歌」
1994/5-7
16 エヴェンキ族(鄂温克) 内蒙古自治区、黒竜江省などに約26,000人が居住、狩猟と遊牧生活を生業とする。ツングース系のシベリア北方小数民族の一つ 1,作業歌サジガドゥケ 2,ヘンベ踊り 3,両親を想う歌 4,情歌「チンジュとジュレ」 5,遊牧民の歌 6,白鳥の踊り 7,猪と闘う踊りアイダハシレン 8,狩猟の踊り 9,ウモルトゥ山 1994/5-7
オロチョン族(鄂倫春) 内蒙古自治区、黒竜江省などに約7,000人が居住、大、小興安嶺山脈の森林地帯で狩猟生活を行う、ツングース系、シャーマニズムが盛ん 1,口琴ポンヌゥファの演奏 2,狩猟の歌 3,馬を呼び戻す歌 4,サマンの踊り 5,オロチョン民族メドレー 1994/5-7
17 ダフール族(達斡爾) 内蒙古自治区などに約12万人が居住、かなり昔から定住生活を行う、モンゴル系民族に共通の習俗や文化を有する。シャーマニズムが盛ん 1,ザオンダレ「薪を取って帰るときの歌」 2,ザオンダレ「ナチラサナパチェン(ふるさとを想う歌) 3,叙事歌ウチュン 4,早口言葉遊び 5,口琴ムクレンの演奏 6,ザオンダレ「山いっぱいの赤い花」 7,ザオンダレ「クンミラ」 8,ルリグレの踊り 9,ザオンダレ「心の中の人」 10,白樺の皮笛 11,鷹匠の歌 1994/5-7
ホジェン族(赫哲) 黒竜江省に約4,200人が居住、中国における人口のもっとも少ない民族、ロシア領内にナナイ族として約1万人の同胞がいる。漁業と狩猟が生業 1,狩猟の歌 2,漁の掛け声歌 3,イマカン(語り物)漁生活の歌 4,情歌ムツリモルゲン 5,ウジェコンの祭り 6,口琴クカンジの演奏 7,イマカン・ドプシモルゲン 1994/5-7
18 満族 清朝の支配民族であった歴史からほぼ中国全土に分布し、その数約1千万人弱、漢族との同化が進んでいるが、母語復興の動きも見られる 1,子守歌 2,満語の会話 3,十二字頭歌 1994/5-7
朝鮮族 東北三省に約200万人が居住、古くから半島からの移住者があったが、日本の植民地支配の影響も大きい、稲作地帯を成し、教育レベルも高い 1,農夫の歌 2,長鼓舞 3,セタリョン(鳥の歌) 4,叙事歌「沈清伝」 5,伽耶琴並唱「ニルリリヤ」 6,農楽舞 7,大衆歌謡「寂しき旅人」 8,大衆歌謡「荷物船の愛 9,大衆歌謡「野ばらの花」 10,扇子舞「トラジ」 11,「アリラン」 1994/5-7


 天地楽舞撮影データ  −第2期−22巻 
巻数 民族名 民族紹介 撮影内容 撮影年月
19 タイ族(にんべんに泰) 雲南省シーサンパンナ及び徳宏地域に約100万人。タイ系、水稲耕作を行う。タイ暦正月の水かけ祭が知られる。祭礼には叙事詩や語り物を語る職業歌手(ツァーンハップ)が活躍する。 1,タンの儀礼(ツァーンハップによる歌) 2,先祖供養の儀礼 1993/11-12
アチャン族(阿昌) 雲南省徳宏地域に約28,000人。チベット系、タイ族と深い交流関係を持ち、小乗仏教を信仰する。刀作りのうまい集団として知られる。 1,山歌 2,創世神話「チェパマとチェミマ」 3,恋歌対唱 4,ウォロ踊り 1994/11-12
20 ドアン族(徳昴) 雲南省徳宏地域に約15,000人。モン・クメール系で民族的にはワ族に近いが文化的には同地域のタイ族の影響を強く受け、楽器なども共通する。ミャンマーにも多く住む 1,創世神話 2,マンゲラ(結婚式の祝福歌) 3,子守歌 4,葫芦笙 5,チェウォの踊り 6,ワケの踊り 7,ニパによる民間治療の歌と踊り 1994/11-12
21 チンポー族(景頗) 雲南省徳宏地域を中心に約12万人が集住。チベット系。血続きのミャンマーにも多く住み、カチン族として知られる。亜熱帯の山岳地帯に住み、近年は水稲の生業が中心。 1,創世神話「モミ」 2,新築祝いの踊り 3,米つき歌 4,口琴の演奏 5,家神をまつる儀礼他 1994/11-12
22 スイ族(水) 貴州省南部を中心に約35万人、水稲稲作民族。水書と呼ばれる独特の文字が巫師により伝承されている。周辺のトン族などに共通する銅鼓と呼ばれる独特の楽器を有する。 1,恋歌 2,闘角舞 3,古歌「天地開闢」 4,古歌「人間の由来」 5,銅鼓舞 1995/3-5
プイ族(布依) 貴州省南部の山間河谷盆地に居住、人口約255万人、チワン系の民族集団である。主として水稲耕作を行い、正月にはモチを食べる習慣がある。 1,酒歌 2,青年男女社交の集い「花包」 3,竹筒対唱 4,八仙楽隊の演奏 1995/3-5
23 ミャオ族(苗) 貴州省をはじめ湖北、湖南、広西など広い地域に分布し人口は約740万人に及ぶ。銀の飾りを多用した民族衣装、歌垣や龍船競技などで有名。祭には大小の芦笙が登場する。 1,労働歌「春に田を鋤く歌」 2,苗年の由来歌 3,開親歌 4,芦笙舞 1995/3-5
コーラオ族(にんべんに乞+にんべんに老) 貴州省北部を中心に約44万人。大部分が海抜1000メートル以上の山地でミャオ族や漢民族などと混住する。ミャオ・ヤオ系。 1,納西古楽「清河」「清河老人」「到夏来」 2,トンパ(シャーマン)の踊り 3,トンパによる創世神話 4,ルバの踊り 5,ナシ族の結婚式 1995/3-5
24 トン族(にんべんに同) 貴州省東南部を中心に湖南、広西の谷川沿いに約250万人が居住。農業、林業、養魚などを行う。歌が豊富で、美しいポリフォニーの伝統を有するほか、建築も有名。 1,客を迎える儀礼(道塞ぎ歌) 2,伐採の掛け声歌 3,芦笙の稽古 4,ポリフォニーの合唱「大歌」 5,サセ(祖母)を祭る儀礼 1995/3-5
25 トウチャ族(土家) 貴州、湖南境界の山地を中心に約570万人が居住。貴州省の一部に古代中国にあった古い仮面劇を伝承する地域があり、研究者などの注目を集めている。 1,儺堂戯「沖儺還願」−壇を開いて神を招く(開壇請神) 2,仮面劇を中心とする<開洞と儺戯> 3,行事の終わりを告げ神を送る<封壇送神>からなる行事の全体を三晩にわたって収録 1995/3-5
26 チベット族(蔵)T チベット自治区、青海省、四川省、雲南省、甘粛省など広範囲に居住する民族で、チベット仏教を信仰する。人口は約460万人。チャンタン高原を中心に今なお遊牧生活を続ける人々とヤルツァンポ河流域に定住して農業を営む人々に分けられる。 <遊牧民の芸能>1,英雄伝説語り「ケサル」 2,バター作りの数え歌 3,集団舞踏ゴシェ 4,民族ルー各種他 1995/9-10
27 チベット族(蔵)U <寺院の芸能と大道芸>1,サムイェ寺の法要と仮面舞踏チャム 2,シャプテン寺の法要と仮面舞踏チャム 3,ラサ・バルコル周辺の大道芸人 4,ラサ・龍王譚公園の大道芸人他 1995/9-10
28 メンパ族(門巴) チベット自治区東南部、インドのアッサム地方との国境地帯に約7500人が居住、集居地域である錯那県は中印国境紛争地域に当たり、外国人の入境一切禁止されている。本企画では、中国側スタッフのみにより撮影を行った。この地の映像は世界で初めて公開される。 1,サマ酒歌 2,戯劇「ロサン」 3,恋歌対唱 4,酒歌対唱 1995/9-10
ロッパ族(珞巴) チベット自治区東南部に約2300人が居住。現インド領内にも同胞が住む。かっては狩猟も行っていたが。現在は農業に従事。チベット仏教が入っていない点でメンパ族とは信仰や文化形態が異なる。 1,創世神話「ジャンジン」 2,口琴の製作と演奏 3,刀の踊り 4,酒歌他 1995/9-10
29 チャン族(羌) 四川省北部の山地の岷江流域を中心に約20万人、古代中国の西北部で勢力を誇った遊牧民。羌(きょう)の一部が先祖とされる。チベット族、漢民族両方の文化的影響を受けながら、古来のシャーマニズムも保たれてきた。 1,口琴の演奏 2,集団演舞サラン 3,労働歌 4,創世神話「ムーチェ」他 1995/9-10
30 チワン族(壮) 広西チワン族自治区を中心に約1560万人を有する中国の少数民族中最大の人口を有する民族、歌によるコミュニケーションを大切にしてきた民族として知られる。 1,徳保地方北部の山歌 2,徳保地方南部の山歌 3,祝福芸「馬鹿踊り」 4,天地創造神話の歌他 1995/11-12
キン族(京) 広西チワン族自治区の西南端に住むベトナム人で人口約19,000人、トンキン湾の沿岸や島に住み半農半漁の生活を営む。文化的には現在のベトナムの主要民族キンと共通する。 1,歴史歌「京族の祖先の由来」 2,棒打ち踊り 3,漁歌「ヤーバイデンガ」 4,子守歌 5,独弦琴の演奏「過橋風吹」他 1995/11-12
31 ヤオ族(瑶) 広西チワン族自治区を中心に約210万人の人口を有する。槃(夸+瓜)ばんこと呼ばれる一種の龍を先祖とする神話を伝承している。山地を渡り歩く焼き畑耕作民として知られたが、現在では定住化が進んでいる。 1,還盤王願の儀礼(公師と呼ばれるシャーマンによる祭祀と芸能) 2,山歌 1995/11-12
ショオ族(余+田) 福建省、浙江省を中心に約63万人がいる。ミャオ・ヤオ系で貴州。湖南から移り住んだヤオ族の支族とされる。山地で焼き畑耕作を行うが近年、茶の栽培が多く見られる。 1,茶摘み歌 2,道塞ぎ歌 3,ガォファン歌 4,恋歌対唱 1994/11-12
32 ムーラオ族(にんべんに公*+にんべんに老) 広西チワン族自治区に約16万人がいる。歌垣に代表される歌謡文化を今日に伝承している。近隣のマオナン族やスイ族と共通する文化を有する。 1,叙事歌クーティアオ「洛登橋」 2,豊作を祝い平安を祈る儀礼イーファン 3,競い歌コウフォン 4,葬送の儀礼と芸能他 1995/11-12
33 マオナン族(毛南) 広西チワン族自治区に約72,000人がいる。畑作を中心とする農耕民。漢族とチワン族の文化的影響が強く、多神崇拝を行ってきた。願掛けなどの祭礼は師公と呼ばれるシャーマンが執り行う。 1,お礼参り行事「紅筵」(師公による祭祀と芸能) 1995/11-12
34 リー族(黎) 海南島に約111万人が居住、モン・クメール系、衣装は大陸のワ族とほぼ同じである一方、フィリピンと共通する踊りを有するなど文化混淆が見られる。農耕を生業とする。 1,米つき踊り 2,木製ラッパの踊り 3,ドラの踊り 4,婚礼の対歌他 1994/11-12
高山族 主に台湾の山地に住むマレー・ポリネシア系の民族でかつて日本で高砂族と呼ばれた。中国政府の人口統計では福建省に3千人足らずとされるが、台湾では高山族として9部族、32万人が認められている。本大系ではその中からブヌン族の芸能を取り上げる。 1,栗の豊作を祈願する歌「バシブッブッ」 2,豊漁祈願の歌「ピスライ」 3,キリスト教のミサと賛美歌合唱他 1995/11-12
35 ウイグル族(維呉爾) 新疆ウイグル自治区を中心に約720万人。タクラマカン砂漠周辺のオアシス低地で農業に従事、豊富な楽器を持ち、その情熱的な歌と踊りは広く知られる。チュルク系イスラム教徒 1,チャルバク・セナム 2,アンラクマン「アッサラーム・アレイクム」 3,コシャク「チャルバク・ヤクシ」 4,ハルク・ナフシスィ「あなーる・ギュル」 5,12ムカールの合奏と踊り 6,ドーラン・ラワープの演奏他 1995/6-7
36 タタール族(塔塔爾) 新疆ウイグル自治区に約4,800人、旧ソ連のタタールスタンに同胞が住む。外見は青い瞳の白人系、モンゴル系など様々だがタタール語を軸に民族としての連帯感を持つ。チュルク系イスラム教徒 1,民歌「カズカナトゥ」 2,民歌「マハッバト・ワルス」 3,テスップ踊り 4,サバン祭の歌と踊り他 1995/6-7
オロス族(俄羅斯) 新疆ウイグル自治区に約13,000人。帝政ロシア時代、ソビエト革命後にシベリア地方から移住して住み着いたロシア人である。近年、漢民族との婚姻も進んでいる。スラブ系 1,「カチューシャ」 2,バヤンとバラライカの合奏「コロブチカ」 3,バラライカ独奏「ともしび」 4,女性重唱「アディノシュカ」 5,合唱「モククワ郊外の夕べ」「他
37 ウズベク族(鳥(子+攵)別克) 新疆ウイグル自治区に約15,000人。民族の大半は旧ソ連ウズベキスタン共和国に住む。中国では都市部で貿易や教職などにつく裕福な家庭が多い。チュルク系イスラム教徒。 1,イスラム教の朝の拝礼 2,ガザル「ムラジャド」 3,碗踊り 4,ドタールの弾き語り「ウルグ・ベク」 5,集団舞踏ティルハラス他 1995/6-7
シボ族(錫伯) 満族の一支族。清朝時代に新疆地区の平定のため東北地方から多くの兵士と家族が徴用され、そのまま新疆ウイグル自治区に定住している人々と遼寧省に住む人々を合わせて人口約17万人。シングース系 1,民族移動の歌 2,ベイロン踊り 3,子守歌(ドゥリュ・ウチュン) 4,シャーマン踊り他 1995/6-7
38 カザフ族(哈薩克) 新疆ウイグル自治区を中心に約117万人。アルタイ山中などで羊を中心とした遊牧を行うが、定住して農業を営む集団もある。老若男女馬術に長ける。チュルク系イスラム教徒 1,英雄叙事詩 2,アクン弾唱会 3,熊の踊り 4,子守歌(ベスケ・ジュル) 5,ドンブラ独奏他 1995/6-7
39 キルギス族(柯爾克(子+攵)) 新疆ウイグル自治区を中心に約14万人。民族の多くは国境をはさんだキルギスタン共和国に住む。季節に応じて山中の放牧地を移動する遊牧生活を営む。チュルク系イスラム教徒 1,口琴の演奏 2,英雄叙事詩「マナス」 3,クムス弾き語り 4,笛の演奏 5,娯楽演芸タムタマーシャ 6,羊を守る歌他 1995/6-7
40 タジク族(塔吉克) 新疆ウイグル自治区に約3万人。海抜3千メートルを越えるパミール高原で半遊牧半定住の生活を営むイスラム教徒、中国では唯一のイラン系民族 1,ノイ独奏 2,放牧歌ファラク 3,チャプスズ「シャンニシャカル」 4,山羊取りの競技大会 5,ルボイ「バルディル」 6,叙事詩「タイフン」と踊り他 1995/6-7


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